急病人

帰りの11Kの車内で人が倒れた。突然叫んだと思ったらドタっと床に倒れ込んだ。顔色が真っ青だ。誰かが「車掌さん、人が倒れた!」と乗務員室の扉をたたく。「死んでるよ!」と誰かが叫び「AEDはないのか!」と他の誰かが叫ぶ。どうやら呼吸していないらしく誰かが「気道確保!」と叫ぶと駅に着くやいなや心臓マッサージが始まった。
初老の女性が「わかりますか!大丈夫ですよ!」と絶えず声をかけている。緊迫した状況で、乗り合わせた乗客が懸命に助けようとしている。
少ししてなんとか呼吸しだした。一安心だ。そしてやって来た担架で4、5人の駅員に運ばれていった。
なんかあったかさが胸にしみて涙が出た。すごい光景を見たと同時に、何もできないで突っ立ってた自分が情けない。