監視社会

あちこちの改札でも専用機を見かけるようになったが、とうとう地元駅でも改札機の6台中2台が「PASMOSUIKA専用」に交換されてしまった。これでは「PASMOSUIKAを使いなさい、さもないともっと不便になりますよ!」という暗示だ。
自分は定期のせいで仕方なく記名式PASMOを使っている。確かにICカード未導入の路線に乗るとICカードの便利さを実感するのだが、記名式ICカードで乗車すれば、誰が、何時、何処に居たかが克明に記録される。つまり、行動を監視されているかもしれないのだ。
鉄道以外でも、高速道路もETCカードの普及ということで、ETCカード利用なら土日は格安になるという。
これも「ETC利用しなさい、さもないと高い料金ですよ!」という暗示であり、結局ETCを利用すれば、どの車が何時・何処を通ったか克明に記録されてしまうのである。


このICカード化から見えてくることは、良いと思うことや良いと思うものに対しては、実は良くなくても何の抵抗無く受け入れてしまうというということなのだ。これは恐ろしいことである。
「便利なカード」であれば、大半の人が良いと思い、良いことには大半の人は賛同するのである。もしこれが「あなたの行動が記録されるカード」だったらどうだろう、みな躊躇するに違いない。
これは、実は監視カメラが安全な防犯カメラという名で設置されたり、実は廃棄されていた資源を有効活用して作られているレジ袋が、元来他に利用できていた資源を使い、しかもレジ袋とは桁違いの量の資源を使って作られている地球にやさしいエコバッグが受け入れられているのと同じなのである。



210円のはずが500円…スイカパスモで遠回り運賃 ― 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090321-00000541-yom-soci