建築概論6〜木と害虫

木には含水率というのがあって、通常、15%前後、10〜20%の間を増減している。
雨が降れば湿気を取込み、晴れれば湿気を放出している。
さらに、湿気を取り込めば膨張し、放出すれば収縮するが、含水率が30%を越えると、木は殆ど膨張収縮しないのだ。
この含水率30%はとても重要で、30%を越えるとシロアリや腐朽菌にやられてしまうというのだ。
つまり、通常使用している含水率15%前後の環境では害虫の被害は殆ど無く、絶えず湿気があったり、水分にさらされて30%を越えると害虫被害が目立ってくる訳だ。
木は人間が生活するのに、大変有り難い機能性を発揮してくれるのだが、一歩間違うと、極端に強度が弱くなってしまうということなのだ。