PT48系のモデル

PT-48ってのは私鉄用下枠交差形パンタグラフの系列で、
束式18形に初めて採用*1されたものだ。
同じ下枠交差形でもJRのPS-22とはだいぶディテールが異なる。
特に下枠の回転軸周りの形状と回転軸の間隔が異なるのである。
PS-22では下枠を大きく広げ上枠が小さくみえるのが、
PT-48では上枠が大きく見えて、下枠はこぢんまりとパンタ台に収まる。
上から見下ろす機会の多い模型では、ゲージの広さよりも気になるものの一つだ。


模型の世界では、この1ミリにも満たない違いに目をつぶって、
部品の共通化が図られ、PT-48といえども、PS-22の部品を使い、
シューの部分と、交差の左右*2を換えただけのいわゆる「なんちゃって」なのである。
過渡も爺も富も、HOでの○クシマも○ツミもみな「なんちゃて」だ。
過渡のはPS22のパーツを使い、舟体・台枠のみ新規、下枠の重なり方を入れ換えただけだから、どうもバランスがしっくり来ない。しかも舟体の間隔がなんか狭まっている。PS22の上枠を使ったために、そのアンバランスを押さえる処置なんじゃないか。もう1種類型を起こせば良いものを、標準化コスト優先の体質はどうしたものか。
一方、富のWPS-27Dは実物どおりの寸法形状ですばらしいディテールを見せている。
先日の阪神3301に付けてみた。違いは歴然である。

左:富 WPS-27D、右:過渡 PT-4816AM
明らかに富WPS-27Dの方が実物通りだ。
モデモ完成品や蟻のPT48も寸法的には意外と良い。


HOでは電鉄工房の形勢とムサシノモデルの難解ラピードのPT-48が良好なのだが…果たしてパーツとして入手できるだろうか?
問い合わせたのだが、返事がないorz

*1:PT-4801

*2:左下から右上に伸びる下枠が手前になる。