おスペの台車のこと

温泉旅行で初めてのおスベ乗車であったが、たいへん興味深く乗ることができた。
というのも、東武ボルスタレス台車で、けん引装置が1本リンク式のもの*1は、中〜高速時に前後動を感じるのだが、特に20000系は強く感じられる。この1本リンク式は前後動がある代わりに左右動やビビリ振動が無い。
おスペも前後動のために空気バネを堅くしヨーダンパを取付たと雑誌の記事で読んだのだが、効果はどうだろうか。ヨーダンパでかなり前後動が抑制されているのではと予想していたのだが。
結果はやはり前後動があって、軌道の状態〜継ぎ目などを拾うのである。ヨーダンパで吸収できるストローク以下の、おそらくリンクのゴムブッシュの撓み量くらいの前後動ストロークなのだろう。
以前に鉄道雑誌でボルスターアンカーの取付高さを問題にした記事を読んだことがある。おスペの場合も自分が想像する限り、ボルスタレス台車のけん引リンク高さに問題があるのではないか。おスペのヨーダンパが比較的上方に設置されており、おそらくけん引リンクも重心より高いこの位置にあるのではと思われる。そしてこの前後動のある台車はどれも台車横梁が鋳造製であり、けん引リンクを設置するのに横梁を避けて設置され、けん引リンク高さを台車重心に合わせることができなかった結果なのではと考えられる。同時期・同メーカーの台車を使った名古屋市6000系もこの前後動があったし、おそらく大阪市66系も同様の前後動があるのではないか。
まあ、おスペに関していえば、前後動はあるものの横揺れやビビリ振動などは無く、軌道の状態が抜群であれば最高の乗り心地であることは間違いない。よっぽどメトロ8000系のビビリ振動と左右動の方が大きく不快である。*2

*1:100系、10030/50系、20000系チョッパ車

*2:なぜかメトロ車は伝統的に横揺れが大きく車端部に乗っていると左右に振られるのだが、地下線内でのコンクリート道床に合わせたからだろうか?